手足口病
最近、幼稚園や保育園では手足口病が流行っているそうです。
通常7月下旬辺りに流行しますが、関東、関西、九州などで例年よりも早く流行しているようです。
手足口病は主にコクサッキーウイルスの一種が原因となって発症するウイルス性疾患で、手足や口の周りに水疱状の湿疹が現れることから命名されました。
手足口病は乳幼児に多くみられる病気で、感染報告
の9割以上は子どもです。
しかし、最近では大人に感染するケースも増えてきており、大人に感染した場合は症状が重くなる傾向があります。
手足口病は風邪の感染と同様に、唾液、鼻水、汗、
便などから感染します。
感染経路は飛沫感染、接触感染、経口感染が知られています。
手足口病の感染力は比較的強く、ウイルス保持者が近くにいると飛沫感染をする可能性はかなり高いと言えます。
感染している子どもの食べ残しを食べても感染するので、家の中に感染者がいる場合は、マスクの装着や消毒、手洗いうがいなどを心掛けましょう。
・症状
ウイルスに感染後、3~5日くらいの潜伏期間を経て、口の中や足の裏、手の平、足の指、ひざ裏、足の付け根などに水ぶくれができます。
さらに口の中や舌の付け根に口内炎ができ、唾を飲み込むことさえも苦痛を感じる場合があります 。
感染初期には38℃くらいの熱が出たり、下痢を伴うこともあります。
また、頭痛や悪寒、体のだるさを伴ったりと初期症状が風邪に似ているので夏風邪と間違えられやすくなっています。
ただし、頭痛がひどい場合は髄膜炎の疑いもあるので注意が必要です。
大人の手足口病では、発疹・かゆみの症状が始まり、1~2ヵ月後に手や足の爪がはがれるという例もあります。
・治療法
手足口病にはこれといった治療薬がありません。
時間の経過と共に自然に治癒するため、症状が治まるまで安静にしているのが一番効果的です。
特に治療薬がないため、発熱した場合は解熱剤、かゆみがひどい場合はかゆみ止めというように、症状に応じて薬を使い分けることになります 。
手足口病のウイルスは、症状が治まった後にも便などから3~4週間かけて排出されるため、治ったといっても油断せず、手洗いうがいを欠かさないようにしましょう。
・予防
手足口病は、予防接種や予防薬がありません。
予防するには日頃から手洗い、うがいをすることが大切です。
大人が手足口病に感染するのは免疫力、体力が低下しているときなので、ウイルスに対抗するためには、普段から健康に気を付けた生活を心掛けることが不可欠です。
連日の猛暑で熱中症で倒れる人が続出しているようですし、今年の夏は例年以上に体調管理をしっかりとした方がよさそうですね(;^_^A